部活に熱を入れてきた教諭 部活動を離れて感じたことは

Q希望制と聞いたとき、率直にどう思われました?
教員歴25年以上 大江隆喜教諭「ちょうどこの話を聞いたのは1年前なんですけど、僕の率直な意見は無理だろうと。それをしたら部活動は成り立たないだろうというのが正直な気持ちでした」
こう語った保健体育の大江教諭。今は少し考えが違います。
陸上競技部の専門として情熱をかけてきた顧問の仕事。部員たちを送迎するために大型車の運転免許を取得し、別の離島校では年に5回ほどある県大会のたびに飛行機や宿を手配し、大会の前日入りも多く通常の授業を休むことも度々でした。
大江教諭「学校に残っている子どもたちからは、よく学校にいないよねとかそういう話をされると。何が本職なのかと、自分の中でもどかしさというのか、感じることはこれまでも多々あって申し訳ないような」

昨年度、初めて顧問から離れた大江教諭は通常の授業で、今までにない手応えを感じたと言います。
大江教諭「学校を空けることがなくなった分、年間を通して授業の計画を立てるんですけど、それが面白いようにというか、きれいに進められる。より進化させられるというのか、内容も深掘りできるようになっているような感じがします」
八重山商工では、活動がなかった部や同好会を7つ廃部にするなど、部活の数も減らして顧問の希望制を進めてきました。
しかしまだ賛否があるのも事実です。

【八重山商工・職員アンケートより】
「非常に感謝しています。頻繁に本島に帰らねばならない事情もある中、部顧問を強制されないことで、土日に安心して私生活を送ることができます」
「顧問を希望した人と、しなかった人の仕事量、負担の差が広がった。部顧問を負担と感じている中で踏ん張っている職員もいると思う」
「個人的には全員顧問制に戻していただきたいです」
仲山校長「結局二極化したんですよね、声をあげられる人もいるけど、ちゃんと頑張ってやっている人にもっと負担がきた。半年たってのアンケートではそれが出ていました」