来年度に予定されている陸上自衛隊与那国駐屯地への「対空電子戦部隊」の配備計画をめぐり、防衛省は住民向けの説明会を開催しました。

4日夜に開かれた住民説明会には、およそ100人が参加しました。

沖縄防衛局・下幸蔵企画部長
「要は相手方の目を見えなくする役割を担う装備品が、今回置かせていただこうと考えている対空電子戦装置。我が国を守るための防御をするための装備品となっています」

このなかで「対空電子戦部隊」は指揮通信や警戒監視などに利用されている電磁波の妨害が任務であることや、すでに配備されている「電子戦部隊」の増強も含めて30人ほどが増え、与那国駐屯地の定員がおよそ270人になることなどが伝えられました。

住民からは人口増加による地域活性化への期待の声が上がる一方で、部隊配備に伴うリスクの説明を求める声などが聞かれました。

男性
「相手の目と耳を無効化する。つまり潰すということですね。当然そこに対する何らかの対処を相手は必ずやってくるでしょう。当然リスクを十分に説明してください」

沖縄防衛局・下幸蔵企画部長
「自分たちの国を守るために自衛隊があります。相手を攻撃しようという意図をもつものではなくて、我々はちゃんと守る力があるんだよということを示すことで、相手に躊躇させる。それが抑止力だと我々考えている」

また説明資料にあった将来的なミサイル部隊の配備についても質問が出ましたが、「駐屯地東側の用地取得と整備を進めていきたい」と述べるにとどめ、配備時期は明確にしませんでした。

住民男性
「これはもう個人で賛成とか反対とかのレベルの問題じゃない。真摯にちゃんと答えてくれていました」

住民男性
「リスクを出さないで、守るのは必要だよねと。そういうところで理解を求めるのは、やっぱり姑息だと思う」

上地町長
「私が選挙する前からもう決まっている話であったんですね。致し方ないことなのかなと思っています」

上地常夫町長は対空電子戦部隊を受け入れる考えを示し、今後予定されているミサイル部隊の配備については、「改めて説明を聞いた上で意見を申し上げる」と述べるにとどめました。