携帯電話がつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」。使われていない一部について、総務省の調査に楽天モバイルは「9月までの割り当てを希望する」と表明しました。
楽天グループ 三木谷社長(去年4月)
「プラチナバンドについては、まだ帯域が足りない。フェアな競争をするという意味においては、この割り当てもあってもいいのかな」
去年、楽天の三木谷社長はプラチナバンドの割り当てに言及。プラチナバンドは屋内や地下でも携帯電話がつながりやすい周波数帯で、現在、NTTドコモとKDDI、ソフトバンクが使っています。
しかし、楽天モバイルはプラチナバンドが割り当てられておらず。“つながりにくさ”が契約者数が増えない一因と指摘されていて、早期の割り当てを強く求めてきました。
楽天モバイル 矢澤社長(今年2月)
「プラチナバンドはですね、今年の年末か、来年の年初にはですねサービスインをしたい」
こうした中、総務省はきのう、現在使われていないプラチナバンドの一部を早ければ今年秋にも事業者に配分する方針を示しました。
当初、楽天は3社が持つプラチナバンドの再配分を訴えていましたが、3社は莫大な費用がかかるうえ、自社の契約者の携帯がつながりづらくなるなどとして消極的でした。
そこに助け舟を出したのが、NTTドコモです。使われていないプラチナバンドの一部の活用を提案したのです。
総務省は現在使われていないプラチナバンドの一部を利用したいか各キャリアに調査。その結果がきょう公表され、楽天モバイル以外の3キャリアがそろって「検討」などと慎重な姿勢を見せるなか、楽天モバイルだけが「9月までの割り当てを希望」と回答しました。
ただ、今回割り当てられる帯域は3メガヘルツと、3社が持つプラチナバンド帯の8分の1以下です。さらに、この帯域を携帯に使うには、地上波テレビ放送との干渉を防ぐ対策が必要になります。
それでも…
大手キャリア関係者
「楽天モバイルの契約者は3社の1割以下だし、狭い帯域でも充分足りる。そもそもプラチナバンドを持っているという事実が欲しいのでは」
今後、正式な申請や審査を経て、割り当ての事業者が決まりますが、楽天モバイルにとっては追い風となりそうです。
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