なぜ春に黄砂がやって来るの?「冬将軍の力が尽きるから」

お天気通信(2021年4月9日配信より)

(どうして春になると、黄砂が多く飛んでくるのでしょうか?)
「それは、ズバリ『冬将軍の力が尽きるからです』。シベリア大陸方面から冷たい空気がまとまりとなって南に押し寄せてきます。西高東低の気圧配置になると、風が北から吹くので天気が荒れます。黄砂の生まれ故郷である砂漠地帯は、高気圧に覆われると天気が晴れます。だから、砂が巻き上げられないんです。生まれ故郷は落ち着いているのですが、冬将軍が居座ってるから、穏やかというわけですね。春になって気温が上がると冬将軍が力尽きて、高気圧がいなくなります。なので春は低気圧、高気圧が次々通過していくんですけど、生まれ故郷である砂漠地帯では激しい砂嵐が起きていたんですね。その砂嵐で巻き上げられた砂が上空の強い偏西風にのって低気圧を追いかけるようにして日本の方向に飛んできたというもので、それが黄砂といわれています。低気圧を追いかけて黄砂がやってくるとういうものです」