いっぽう中国を訪問する元総統・馬氏
―――一方の国民党・馬英九氏は総統経験者として初めての訪中です。3月27日、中華民国の首都だった南京を訪問しました。その後中華民国建国の中心となった孫文のお墓参りそして自身の先祖のお墓参りもしたという。馬英九前総統の墓参りを取材した寺島宗樹JNN上海支局長によりますと、馬英九前総統はVIP待遇で迎えられ、「中国も台湾もどちらも中国人」と発言したということです。
―――聞き方によれば、一つの中国ともとれるんですが、ただ、別の場所では、台湾を「国家」と発言しているということです。国民党が親中とは簡単に言えない複雑な関係がうかがえたということなんですが、馬英九氏は中国も台湾もどちらも中国人と言っておきながら別の場所で国家ということで反対のことを言ってるように聞こえるんですけどもこれはどういうことなんでしょうか?
関山健 京大准教授: 台湾の国民党が親中だと考える人もいるのかもしれませんが、そうではなくてですね。国民党が民進党と比べて、中国の共産党と関係が近いと言ってもおそらくそれが親中ということではないんですね。
台湾の国民党と中国の共産党は、ともに「自分たちこそが、中国大陸と台湾の両方を統一する正当な国家になるんだ」っていうことを目標にしてる政党になる。その意味で、この台湾国民党も中国共産党も、少なくとも中国と台湾は一つだという点では一致をしているので同床異夢なんですが、逆に言えば、国民党と中国共産党というのは、敵同士ライバルであって、決して台湾国民党が親中あるいは親中国共産党ということではありません。














