■MLB マリナーズ 3ー4 エンゼルス(日本時間6日、Tモバイル・パーク)

エンゼルス・大谷翔平(28)が敵地でのマリナーズ戦に“3番・投手”の二刀流で先発出場。投げては6回111球を投げ被安打3、奪三振8、四死球6、失点1、打者では2打数1安打1打点2四球で今季初勝利を収めた。

前回は6回10奪三振、無失点と好投しながらも勝ち星に恵まれなかった大谷、今季2度目の先発は相性の良いマリナーズ、昨季は3試合に登板して2勝0敗、防御率0.95。

1回表、1死一塁で第1打席、通算16打数2安打、打率.125と苦手としているマリナーズ先発C.フレクセン(28)の際どいボールを良く見て四球。チャンスを広げたが4番・H.レンフロー(31)、5番・B.デュルーリー(30)が連続三振で無失点に終わった。

その裏、大谷は立ち上がりスライダーのコントロールが定まらず、マリナーズ打線にもスライダーを研究され手を出してもらえず先頭から2者連続四球を許した。そして3番・E.スアレス(31)には1球目のストレートを狙われタイムリー、今季初失点となった。

落ち着く間もなく4番・C.ラリー(26)の打席で1球目を投げる前にピッチクロック(ピッチャーがボールを受け取ってから、投球動作に入るまでの時間制限)の違反を取られ1ボールを宣告された。逆にこれで間合いが開くと4番・ラリー、5番・T.ヘルナンデス(30)と連続三振を奪い最少失点に抑えた。マウンドから降りると審判に歩みよりピッチクロック違反の状況を確認した。

0-1と1点を追うエンゼルスは2回、大谷の女房役の9番・L.オホッピー(23)が今季2号の逆転2ランを放った。

大谷は3回、スライダーが右打者に見切られていると逆の変化のシンカーを使うがコントロールが定まらず珍しく2つのデッドボールを当ててしまった。さらに四球で2死満塁のピンチも7番・AJ.ボロック(23)をサードゴロに打ち取り切り抜けた。

4回にも先頭打者にヒットを打たれたが併殺打で切り抜けた。4イニング中、3イニングで先頭打者を出塁させる苦しい展開も何とか粘りピッチングで最少失点に留めた。

6回の第3打席、今度は打者でピッチクロック違反(打者は残り8秒までに打席で構えていなければならない)を宣告され1ストライクを取られたが慌てず四球を選んだ。

その裏、大谷は5番・ヘルナンデスをスライダー、6番・K.ウォン(23)をカーブ、7番・ボロックをスライダーとようやく大谷らしいピッチングで3者連続三振を奪った。

大谷が試合の流れを作ると7回、2死一、三塁で2番・Mトラウト(31)がショートへタイムリー内野安打で貴重な追加点、さらに3番・大谷は141キロのスライダーを逆方向へ、三塁線を抜ける技ありのタイムリーで4‐1とリードを広げた。

大谷は6回111球を投げ被安打3、奪三振8、四死球6、失点1でマウンドを中継ぎ陣に託し、DHに入った。エンゼルスは1点差に詰め寄られたが逃げ切り、大谷は今季初勝利を挙げた。