付録や漫画で最先端科学に触れる小学生向け雑誌『学研の科学』。
子どものころ、夢中になった人も多いのでは。
最盛期には、『学習』と合わせて月670万部を発行した人気雑誌が12年ぶりに復活!編集部に、復刊のウラ側を取材しました。

「決意というか覚悟」編集長の決断

2022年7月、12年ぶりに復刊した『学研の科学』。1963年から2010年まで発売された、科学を学べるふろく付きの小学生向け雑誌で、当時は1年生から6年生まで学年ごとに毎月発行されていました。

創刊の理由は、「国力増強や経済発展のための科学教育の必要性」。家庭教育においても科学雑誌が求められている時代でした。
最盛期の1979年には、兄弟誌の「学習」と合わせて月間発行部数が670万部。なんと小学生の3人に2人が読者だという“おばけ”雑誌に。
休刊を迎えるまでの47年間の歴史の中には、のべ3384個のふろくが。
シーソー、プロペラカー、金属鉱物・岩石標本など、マニアックなものもたくさんありました。
そして、2022年7月に復刊。今のところ年に3回のペースで出版しています。

復刊について編集長はー

『学研の科学』吉野敏弘編集長:
今って、自分で考える力、「問題解決能力」が世の中に求められている中で、実験に失敗したりしながらもうまく成功に運んでいく。そういう教材が求められているなというのは、僕ら編集部も感じ始めていた。それも踏まえて、今このタイミングで出そうというのが僕らの決意というか覚悟でしたね。

新宇宙飛行士 諏訪さんも読者だった

この『学研の科学』読者にはこんな人も・・・。

3月28日に発表された、JAXAの宇宙飛行士候補者の諏訪理さん。
宇宙飛行士を目指したきっかけについて、
「小学校5年生のとき、アポロ17号の船長だったユージン・サーナンさんにお会いする機会があり、宇宙飛行士に興味を持ちました」
と会見で話していました。

じつはこの対面、1988年8月号『5年の科学』の中で企画されたもの。当時の紙面にも、少年時代の諏訪さんの姿が。「会員番号353 諏訪理くん」と名前も載っています。

恵俊彰:
これはもう人材発掘という意味でもすごいですよ。

新夕アナウンサー:
やっぱ大きなきっかけになるということですよね。これはワクワクしますね。