競泳・瀬戸大也(28)のアメリカ合宿に独占密着した。東京五輪の400m個人メドレーではまさかの予選落ち。パリ五輪で金メダルを獲得するための挑戦を追った。

標高2100m、雪が積もる、アメリカアリゾナ州のフラッグスタッフ。3月、競泳・瀬戸大也(28)は、酸素の少ないこの場所で高地合宿を行っていた。
ここまで自らを追い込む理由―。
金メダルを獲るはずだった2021年の東京五輪は、得意の男子400m個人メドレーでまさかの予選落ち。夢はあっけなく砕け散った。

瀬戸選手:
やっぱりオリンピックチャンピオンになりたい。パリ五輪は30歳で迎えるので、夢を実現させられる最後のチャンスだと思っているので。

30歳で迎えるパリ五輪で金メダルを獲るために、ある決断をした。それは、水泳界きっての“鬼コーチ”加藤健志コーチ(東海大水泳部)への弟子入りだ。加藤コーチはリオ五輪女子200m平泳ぎの金メダリスト・金藤理恵さん(当時27)を育てた名伯楽。瀬戸は加藤コーチに直談判するも、一度は突き返されたという。

加藤コーチ:
このままやっていても絶対無理だから早めに競技を辞めた方がいいよ、と。その後に(瀬戸から)連絡が来て、僕のコーチになってください。やっぱり最後にやり切ってから終わりたいと(瀬戸から)言ってきたんですよ。