旧統一教会などの宗教2世らが、宗教虐待の禁止を盛り込んだ新たな法整備を求めて、3月29日に厚労省に要望しました。現在の児童虐待防止法や、旧統一教会問題をきっかけに成立した被害者救済新法では、「子どもへの虐待が防げない」と話す旧統一教会の元2世信者・小川さゆりさん(仮名)。またエホバの証人の元3世信者・夏野ななさん(仮名)は「両親は教団内で結婚した。革ベルトで容赦なく打たれた。血が出るまで」と子ども時代の宗教虐待を語りました。

元2世信者小川さん『サタンに染まると地獄に落ちる』恋愛も禁止

ーーそれでは2人の経験をもとに話をしていただきたいんですが。一部ご紹介します小川さんは、『サタンに染まると地獄に落ちる』と親に言われたり、恋愛禁止などの制限、親の献金による貧困などを経験されました。これは何歳ぐらいのことですか?

(小川さゆりさん・仮名)「物心つく前から、そういったことは教義として教えられてきているんですけど。『サタンに染まると地獄に落ちる』というよりは、罪な事をすると統一教会の場合、祝福2世と言われている者は、罪を背負わずに生まれてきた。罪がないからとても血統が綺麗だと。だからその血を汚してしまうことだったり、みだらに性行為を行うことはすごく罪だとされていたので、地獄に落ちるっていうことまで表現されたこともあります」

ーー小川さんは物心ついた頃からこういう教義に基づいてご両親に育てられたということなんですが、当時はどんなことを思っていましたか?

(小川さゆりさん・仮名)「当時は恋愛の制限が虐待であることは全く思っていなかったです。ただやっぱり自分の中でどんどん罪悪感や不安に感じてしまい、特に脱会した後はそれを信仰していないことによってもすごくトラウマになってしまったり、教義がフラッシュバックしてしまうなど障害が出てくるという問題があると思っていました」