「お前ふざけてんの?なあ?お前遊んでんのか?」
闇バイト業者「お疲れ様です。できました?乗り換え」

記者「お店には行ったんですけど、まだ作っていなくてですね」
闇バイト業者「なんで?店行ったんじゃないの?」
記者「そもそも、契約して誰かが使うために渡すというのは、犯罪行為ではと思いまして」
闇バイト業者「…」
記者「(送り先も)レンタルオフィスって、仰ってましたけどホテルですよね」
闇バイト業者「お前ふざけてんの?なあ?お前遊んでんのか?」

記者「いや遊びじゃないですよ。僕、実はTBSの人間でして、あなたに携帯電話を契約させられて、詐欺に加担しちゃったんじゃないかっていう人たちから、話聞いているんですよ」
闇バイト業者「…あんたたちに構ってるほど、暇じゃねえんだわ」
記者「ちょっと待ってくださ…」
一方的に切られる電話。
その、すぐ直後、これまでのテレグラム上のやりとりがすべて削除され、業者とは音信不通に…。

もし指示通り、スマホを送っていれば、どうなっていたのでしょうか?
闇バイト業者の元メンバー「(集めた)SIMカードは別で買い取ってくれる“業者”に販売しています」

こう話すのは、過去に闇バイトのリクルーターだったという男性。
集めたスマートフォンはなんと、犯罪に使われているというのです。
闇バイト業者の元メンバー「強盗とか詐欺。犯罪に使うための道具」「(SIMカードの取引先は)特殊詐欺組織とか暴力団とか、日本に滞在している外国人で、携帯を作れない人とか」「飛ばし携帯っていうんですけど、バレても(契約)名義は、バイトで集めた人のものになっているから足がつきにくい」
SNS上には、不正に入手したとみられるSIMカードの取引を呼びかけている実態も多数あり、携帯電話が渡った先で新たな犯罪が行われている可能性も。
私たちは、複数の被害者たちの情報をもとに、業者の中心人物を直撃しました。

記者「TBSの渡部と申しますけど、ちょっとお話聞かせてください」
「SNSでアルバイトを募集してますよね?」
「携帯電話を何台も契約させていますよね?アルバイトを集めて、それどうしているんですか?」
「詐欺行為を斡旋しているんじゃないですか?」
闇バイト業者「知らねえよ!!」
記者「知らないじゃないですよ。集めたSIMカード、どうしているんですか?」
「自己破産した人もいるんですよ。集めたSIMカードどうしているんですか!」
問いかけに答えることは、最後までありませんでした。

この闇バイトをめぐっては3月、同様の手口で集めた、バイトの名義で携帯電話を契約させ、報酬と引き換えに譲り受けたとして逮捕者も出ていて、警察も注意を呼びかけています。