アメリカでは最近、日本の伝統的な“ある食品”が注目されています。健康志向や新型コロナの影響で急速に人気が高まっているというその食品とは?
じっくり煮込んだ牛肉に色とりどりの野菜を添えたスープ。腕を振るうのは、ミシュラン1つ星のレストランを経営するオーナーシェフです。
すべての料理に使われていたのは…
ベイカーさん
「これは麹で熟成させた鴨のコンフィです。麹だけで作っています。塩は加えていません」
日本の麹。この日はワシントン市内などで働くシェフやパティシエらが集まり、試食会が行われていました。
「麹は食材の自然の風味に旨みをもたらしてくれます」
「麹は濃厚で複雑ですが、あっさりしていて欧米人にも親しみやすいです」
評価は上々で、新しいメニューの開発にも余念がありません。
「キャラメルタルトに麹が使えると思います」
「果物を乳酸発酵させ、その果汁に麹を加えてカクテルにしたいです」
健康志向の高まりで、アメリカでは近年、麹など日本の「発酵食品」の人気が高まっています。
日本は2030年までに農産物などの輸出を5兆円に拡大させたい考えで、中でも発酵食品に期待を寄せ、去年、食品メーカー十数社で事業体を立ち上げました。その1社が東部バージニア州にあります。
記者
「こちらの工場では、1日平均で数十万本の醤油が作られています」
アメリカで溜まり醤油を製造・販売する日本の醤油メーカー「San-J」。大豆100%でつくる発酵食品です。
San-J 佐藤隆社長
「蒸した大豆の表面に麹菌をまぶす。麹菌と一緒に大豆をこの中に入れて、麹菌を培養する」
麹を作り、発酵工程などを経て、およそ半年で全米に出荷。売り上げは右肩上がりで、4年前には工場を3倍に拡張しました。
社長の佐藤さんは、最近のアメリカでの発酵食品の人気の理由について、健康志向に加え「新型コロナの影響」があると指摘します。
San-J 佐藤隆社長
「(米国では)新型コロナの間に家で食事をする機会が増えたので、どんな原料をどうやって調理して食べるのかを見つめ直した2年間だった。この2年間でも発酵食品に対する理解は高まってきている」
ただ「アメリカでの周知はまだ足りない」とも話し、今後も輸出拡大に取り組む考えです。
San-J 佐藤隆社長
「日本にはもっとたくさんの発酵食品があるので、まだまだアメリカ人が知らないけれども、理解してもらえれば買ってもらえる食品はたくさんある」
日本古来の発酵食品はどこまでアメリカに受け入れられるのでしょうか?
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