『長周期地震動』に備えて 新潟県内の対策は

高層ビルは、揺れを抑えるための設備を整えています。新潟市中央区にある31階建ての「万代島ビル」は140.5メートルと県内で一番の高さを誇ります。

県内で一番の高さ『万代島ビル』(140.5m)

【ホテル朱鷺メッセ 松崎孝之 常務取締役社長室室長】
「こちらが『制震装置』になります。地震による揺れを、熱によって吸収するものです」

地震の揺れを抑制する『ダンパー』と呼ばれる制震装置です。ビルの各所に100台を超えるダンパーが設置されています。

また、ビルの22階から29階の上層階にはホテルの客室が200部屋以上設けられていますが…

【ホテル朱鷺メッセ 松崎孝之 常務取締役社長室室長】
「揺れて倒れる恐れがあるので、後ろの方で固定して倒れない措置をさせていただいている」

全ての客室のテレビを壁と固定し、揺れによる転倒を防いでいるということです。

東日本大震災から12年。卜部教授は「当時の記憶を思い出し、あらためて災害に備えてほしい」と訴えます。

【新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授】
「高いマンションで、新しいから大丈夫というわけではなくて、揺れ始めたら、そういう揺れになるんだということを覚えておいて頂くことが重要。12年たってくると薄らいでくるので、(備えについて)考えるということを改めてして頂きたい」

震源地が離れていても襲ってくる『長周期地震動』。被害を抑えるためにも、私たちは東日本大震災の教訓を今一度振り返る必要があります。