大阪は感染者474人、死亡5人 こうした数字をどう見るか
――――いっぽう政府の判断については、厚生労働省の専門家会合の中で、5つの基本が示されました。マスクに関しましては、マスク着用・咳エチケットの中で、地域の感染状況、目の前にいる人の重症化リスクなどを考慮してください。また外出時はマスクを携帯、また必要に応じて着用できるようにしていうふうに示されています。今、地域の感染状況がどうなっているのか、見ていきます。3月9日に発表された関西の新型コロナ新規感染者数を見ますと、大阪は474人、兵庫は381人となっています。亡くなった方の数は大阪5人、京都・兵庫はそれぞれ3人です。多かったときは1万人以上感染ということもあり、その時期と比べるとぐっと下がっていますが、今も日々感染者や死亡された方が確認されています。感染の波はどう予測されますか?
大阪公立大学・院 城戸康年教授: 今後も間違いなく、今までのような波はやってくると考えられます。しかし、今のこの数字が示しているように、もはやこれが多いのか少ないのかさえわからなくないですか?さらに社会が変わっていって、みんなそれほど検査を受けたくないというのも変わってくれば、なおわからなくなってくるんです。
なので、地域の状況を確認しろということですが、それは我々プロだってなかなかわからないものを、個人に任せるっていうのはどうなのかなと思うので、ますます地域がどの程度、感染があるんだろうっていうことを他の方法で考えていかなきゃならないと思うんですね。なので、そういうことを我々関係者は進めていかなければならないことかなと考えております。

―――コロナのワクチン接種については今後、公費負担は来年の3月末までと決まりました。今年の9月から12月の間に5歳以上の全ての年代を対象に接種ができます。さらに2023年の5月から8月末までは、ハイリスクの方や高齢者など先行して追加接種が行われます。なので高リスク者・高齢者などは年に2回、それ以外の全ての年代は年に1回というペースになるということです。
―――65歳未満の健康な人の中で今ワクチンを受けようかな受けないかなと迷っている方は、5月7日までに受けないと、次受けられるのは9月になってしまうので一応5月7日までが基準になっています。若い人、健康な人は年に1回、高齢者は年2回というような回数に関してはどう思われますか?
もう明確ないわゆるエビデンスというか、どんなスケジュールであれば、どんなメリットが得られるかというのはほとんどわかっていません。これまで最初に打った2回は、これぐらい打てば、これぐらいの人がメリットありますよというお話がわかりやすかったわけですが、もう将来予測も難しいので、年に1回打てばどれぐらいの人がどんなメリットを得られるのか、もしくは打たなければどんなデメリットがあるのかっていうのがほとんどわからない状況です。なぜならまだワクチンができて間もないですから。これは何年もかけて、インフルエンザでさえですよ、同じ研究をずっとやっても結論は出ないので、大体こんなもんだというのでやりながら試行錯誤してやっているわけなので、新型コロナについては、「はっきり言って何もわからない」と言っても過言ではないと思います。