「ゾコーバ」は1錠約7400円、1回の治療で5万1850円
―――薬についてです。国産初のコロナ飲み薬「ゾコーバ」が保険適用了承されました。薬の価格は1錠約7400円。5日間で7錠を服用するのが治療1回なので、治療1回あたり合計約5万1850円になります。高額ですね。保険適用3割負担の場合はこちらが約1万5000円になります。ただ当面の間、公費負担で患者の自己負担ではないということです。
―――効果としてはオミクロン株の症状が改善するまで8日だったところが1日短縮されまして7日程度になるということです。城戸先生は「服用してどんなメリットがあるのか研究が必要」と話します。
大阪公立大学・院 城戸康年教授: 薬については、いつ誰が飲むとどんなメリットがあるかっていうのがわかるから、初めて価値があるわけです。そうすると、今のところ1日症状が短くなることしかないので、1000円以内で済む解熱剤を飲むのと何が違うんだっていうことになってくるわけです。だけどそれをおしてでもやっぱりこれを飲んだ方がいいという方が中にはいらっしゃると思うんです。それは今のところわからないので、それは考え続けていかなければならないし、コロナが社会の扱い方が変わっても残念ながらこのコロナで亡くなり続ける方はいらっしゃると思います。その薬を誰に届けるかということも含めて、我々は考え続けていかなければならないことなんだと思います。(2023年3月9日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
◎城戸康年氏(大阪公立大学大学院教授):専門は感染症学、寄生虫学 コロナの治療薬開発や疫学調査に従事