「忖度の走り」「ひとつの成功体験として、後に森友問題・加計問題みたいなものが」

元総務省官僚
「やっぱり官邸の力がかなり強まっていたので、官邸の顔色を窺うところは強くなっていたかなと思います」
第2次安倍政権下では、「内閣人事局」が設置され、中央省庁の幹部人事が、官邸によって決められるようになった。
元総務省官僚
「いわゆる安倍政権になっての“忖度の走り”。この件(放送法解釈問題)をひとつの成功体験として、この話の後に森友問題・加計問題みたいなものが起こっていく」
膳場キャスター
「これが官邸主導の実態だと?」
元総務省官僚
「その通りだと思います」
こうしたことが、総務省が官邸の圧力に抗いきれなかった背景にあると推測する。
膳場キャスター
「報道機関や放送行政にどんな影響が出ていくと思うか」
元総務省官僚
「すぐに影響が出るということではないと思います。ただ、10年20年という時間をかけて、放送業界に対して萎縮的な、例えば時の政権に対して都合の悪いことはなるべく言わないとか、言うにしても言い方を変えるとかみたいな、影響が及んでいくのかなと思います」
一方、高市氏は文書の一部を「ねつ造」だと主張し、総務省が調査をしているが…
膳場キャスター
「行政文書で官僚が意図的に中身を変えるというようなことはあるか」
元総務省官僚
「(官僚は)後から突っ込まれたりしたときに、『ちゃんとこれは逃げられるようになっているかな』と常に考えていました。なので、ねつ造するということが当然ですけどないですし、それを残すということもないと思います」