その時、冷静な判断ができなくなる

津波が襲ってきました。

あと1秒でもバスを出すのが遅かったら…。

佐藤久典さん:
「私もよく助かった。速いんだね津波というのは本当に。もうダメかなと思ったら後ろのバンパーにぶつかって寄せられた」

その後、安全な志津川中にたどり着くことはできましたが、すぐには状況を理解できなかったといいます。

佐藤久典さん:
「ハンドルにすがってそのまま状態だよ、落ち着くまでね」

佐藤さんは、バスを降り、変わり果てた町の姿を目にします。

佐藤久典さん:
「志津川ではないように見えたね。家があそこにあったことだけは思い出すね」

地震発生から津波到達まではおよそ1時間。渋滞ですぐに避難ができなかった佐藤さん。思いもよらなかった事態に直面し、冷静な判断が出来なくなっていったと振り返ります。

佐藤久典さん:
「もうパニック状態になってしまって頭の中、ダメなんだな何とも言われないね。何があったか今は分かるんだけど」