岩手県平泉町では3日、「春の藤原まつり」最大の呼び物「源義経公東下り行列」が町を華やかに彩りました。

 「源義経公東下り行列」は兄・頼朝に追われた義経が奥州藤原氏三代・秀衡を頼って平泉にたどり着いた時の情景を再現したものです。秀衡自らが出迎え、民衆も大いに歓迎したという義経役を、今年は俳優の伊藤健太郎さんが務めました。伊藤さんは2年前に義経役に決まっていましたが、去年、おととしと新型コロナの影響で催しが中止となっていました。

(伊藤健太郎さん)
「伝統的なお祭りに参加でき嬉しくありがたいです。少しでも盛り上がれるようにお力添えできたらと思います。今まで数多くの俳優さんが東下り行列で義経を演じてきたので、自分ならではの義経を演じられたらと思います」

 秀衡は世界遺産のつながりがある一戸町の小野寺美登町長が、義経の妻・北の方はIBCの川島有貴アナウンサーが演じました。
 総勢90人あまりの時代絵巻は毛越寺から中尊寺金色堂までおよそ2.3キロの道のりで繰り広げられました。

(リポート)
「今回の東下り行列は新型コロナ対策を徹底し、拍手での観覧やマスクの着用を呼びかけています」

 沿道に集まった観客は行列に手を振ったり拍手を送るなどしていました。凛々しい表情で馬にまたがった伊藤さんは笑顔で手を振り、エールに応えていました。

 「春の藤原まつり」は5日まで行われ、力自慢たちが競いあう「弁慶力餅競技大会」や重要無形民俗文化財の「延年の舞」など、様々な催しが続きます。