一方、去年の春に開校した国東市立国見小学校は伊美・竹田津・熊毛の3つの小学校が統合されて伊美小学校の校舎に新しい学校が誕生しました。

全校児童は95人。4年生のクラスでは18人が学んでいます。
(児童)「人数が増えたから意見がたくさん出るようになった」「友達がたくさん増えました」「みんなと遊べる」「ちょっとにぎやかになった」「体育の時は楽しい盛り上がるみんなで」
学校のシンボル・校章にある3本線は、3つの学校がいっしょになったことを示しています。
丹田校長はゼロベースで新しい学校づくりを考えたといいます。
(丹田校長)「旧3校の歴史と伝統それぞれの良さを洗い出し、新しい形を作っていく」
開校初年度は様々な行事を通じて子どもたちが新しい環境に慣れ、お互いに仲良く生活できることに重点を置いてきました。
(丹田校長)「自分の気持ちを表面に出せない子供もいる。寄り添った支援が統合による生活の中では大事になる」
国見小学校では縦割り班を作り、学年間の交流を進めるほか、体験学習を通じて3校の地域を知る機会を増やしていく考えです。
(山崎教授)「児童生徒の教育条件の改善を観点に置きながら子供たちにどういう力をつけさせたいのかどういうカリキュラムで教育活動をするのかということを学校関係者、地域の人々、保護者も含めて真剣に考えていく問題」
駅伝の強豪校として輝かしい歴史を誇った竹田市立久住中学校。式典には卒業生も多く訪れ、かつての仲間や恩師との思い出に浸りました。
(卒業生)「だんだん寂しくなっていくなと思います」
(保護者)「子供の環境を整える上で大人がこれをやっていくしかないんだなと思います」「人が集まる拠点がなくなるのでとてもさみしくなると心配しています」(生徒)「私は久住中が大好きです。皆と何気ない会話で笑った昼休みや優しく熱心な先生の授業、久住中で過ごしたすべての時間を忘れません」

全校生徒が1つになり思い出づくりに励んだ学校。少子化の波の中で地域の学校がまた一つ姿を消すことになります。