レジオネラ菌に感染するとどんな症状?

南波キャスター:
そして気になるこのレジオネラ菌、レジオネラ症。まず菌は河川や土壌汚染などに生息していて、決して珍しいものではありません。感染すると、レジオネラ症を引き起こし風邪や肺炎のような症状が出ます。ただ珍しいものではないと言いつつも、この基準値の3700倍について専門家に話を聞きました。

東京歯科大学市川総合病院 寺島毅 医師:
「レジオネラ症は肺炎などを引き起こして最悪の場合死に至る可能性もある怖い病気。基準値の3700倍は考えられない値

実際、2022年3月には神戸市の有馬温泉・かんぽの宿を利用した70代の男性がレジオネラ症で亡くなったという例もあるんです。そして二日市温泉・大丸別荘の山田真 社長がコメントを出しました。

大丸別荘山田真社長:
「毎分約70Lの湯が入り、それで入れ替わっているという認識があった。塩素濃度不足も知っていたが問題ないと思っていた。レジオネラ菌3700倍の結果にびっくりした。認識が甘かったと思っている。利用者や他の温泉旅館に対して申し訳ない」

ホランキャスター:
温泉旅館なども含め、観光業の方々は新型コロナウイルスの影響で大変な損害と被害をこうむっているわけですよね。管理記録があるのは2019年からで、以前からこういう状態だったのかどうなのか。
いずれにしてもしっかりとルールを守らなければならないということを考えると、なぜこれだけお湯の交換がなされなかったのかは気になりますよね。

歴史時代小説家今村翔吾さん:
気になりますね。なにが理由なんでしょう?経費の問題なのか、コストを抑えたいのか、身も蓋もないですけど面倒くさかったのか。
あとちょっと気になるのは、管理記録を差し出してその後の抜き打ちでわかったということですよね。ということは、その間体制を変えなかったってことですよね。ピンチやと思って変えることが出来たのを変えなかった、どんだけ傲慢なんだろうってちょっと思ってしまいましたね。

ホランキャスター:
そういう意味ではしっかりと抜き打ち検査をして、状態や環境が整えられているかを自治体と保健所が調べたということはかなり効果があったということですよね。

日比麻音子キャスター:
老舗高級旅館ということで歴史も長いですから、存在はこの地域にとっても大きかったと思います。ですからこういうことがあると、地域の他の旅館であったり観光施設にとってもかなりショックなんじゃないかと思うんです。

今村翔吾さん:
創業1865年って書いてましたよね、江戸時代からってことでしょう。この地域には他にも古い旅館があるのかもしれないですけど、一つの名物にはなってたはずですし、温泉自体がそうじゃないかと疑われるような責任はあるんじゃないかなと思う。今後のことはともかくとして、絶対こういうことがないようにしなければならないですよね。

ホランキャスター:
一見すると綺麗なお湯に見えますが、もしかしたら他の旅館や温泉施設などでも「大丈夫かな」ということがあるのだとしたら、ルール作りというものを厳しくしていくのかどうか、しっかりと考えなければと思います。