重大事故に備えて離島に架橋や道路整備も

それは、女川町の本土と離島の出島をつなぐ出島架橋です。

女川町建設課・宍戸睦正課長:「今、本土側と島側で、橋の土台となる橋脚の工事をしている。町内のヤードで、橋の(アーチ部分の)組み立て工事を始めた。10月ごろまでに終える予定です」

出島架橋は364mのアーチ橋で、橋の上部のアーチ部分は女川港石浜ヤードで組み立て工事が進められています。完成予定は来年12月で、完成すれば車で往来ができるようになり、アクセスは格段に向上します。

さらには女川原発の重大事故時の避難道路としても機能します。出島は、全国の原発の5キロ圏内にある唯一の橋が架かっていない住民のいる離島です。

女川町建設課・宍戸睦正課長:「万が一、福島(第一原発)のような事態もあるかもしれないという前提で、橋は島民の安心のために役立つのかなと思っている」

このように女川原発付近の道路は、東日本大震災以降、今も急ピッチで整備が行われています。12年前の東日本大震災で壊滅的な被害を受けた牡鹿半島。ほぼ全域で道路の復旧・復興事業は完了しました。今後は、重要な避難道路となる国道398号線石巻バイパス沢田工区など3路線の整備が本格化します。

また、ソフト面での安全対策の取り組みも行われています。それが「原子力災害避難支援アプリ」です。