29日夕方、宮城県利府町の上空を飛行中の陸上自衛隊のヘリコプターがレーザー照射を受けました。搭乗員や周辺への被害は確認されていません。

レーザー照射を受けたのは、仙台市若林区の霞目駐屯地に所属する陸上自衛隊東北方面ヘリコプター隊第1飛行隊のUHー1J(ゆーえいち・わんじぇい)ヘリコプター1機です。
霞目駐屯地によりますと、このヘリコプターは演習を終えて29日午後4時半頃に岩手県内の演習場を離陸し霞目駐屯地に戻る途中でした。霞目駐屯地まで15キロほどの宮城県利府町の上空を飛行していた午後5時20分頃、緑色のレーザーを3秒程度照射されたということです。ヘリコプターは当時、2機編成で高度およそ500メートル付近を飛行していて、進行方向に対して右側からレーザーを照射されました。
レーザーを照射されたヘリコプターの機内には機長を含めた6人の隊員が搭乗していて、後方の座席に乗っていた整備員が照射に気付いたということです。隊員や機体、周辺の地域への被害は確認されていません。
レーザーがどこからどのような目的で照射されたかは分かっておらず、陸上自衛隊東北方面航空隊は宮城県警本部に通報したということです。
陸上自衛隊は「航空機の飛行の安全はもとより、乗員や国民の生命を脅かす非常に危険な行為」として、「今回の事案発生を深刻に受け止めています」とコメントしています。
霞目駐屯地によりますと、今年5月には山形県の神町駐屯地に所属するヘリコプターが同様にレーザー照射を受けたということです。