ウクライナ侵攻後初めてとなるプーチン大統領の年次教書演説は約2時間にわたって行われました。プーチン大統領が特に時間をかけて強調したのは「侵攻の正当性」と「欧米への批判」でした。
プーチン大統領 演説で強調したのは“侵攻の正当性”と“欧米への批判”

日本時間21日の午後6時すぎ、ほぼ予定通りに始まった注目の「年次教書演説」。
プーチン大統領は冒頭、「困難な時期に演説している」としながら、国民にこう訴えました。
ロシア プーチン大統領
「私たちの国と私たちの人々の未来を決定する、最も重要な歴史的出来事が起こっている時です。私たち1人ひとりに大きな責任がある時期です」
会場には国会議員のほか、侵攻に参加する兵士も。
約2時間にわたった演説で、特に時間をかけ強調したのが“侵攻の正当性”と“欧米への批判”でした。

プーチン大統領
「ウクライナで形成されたネオナチの脅威を排除するため、特別な軍事作戦を実施することが決定された」
「(親ロシア派地域のドンパスは)ウクライナ側に憎まれながらロシアに救ってもらうのを待っていた」
「私たちはウクライナ国民と戦っていないことを強調したい。戦争の展開、侵攻拡大、犠牲者が多くなったことはすべて西側、またキーウ政権の責任」

また、アメリカやドイツなどがウクライナに対し、武器供与を行っている現状について強くけん制しました。
プーチン大統領
「西側から提供される武器の射程が長いほど、私たちも西側を射程に入れざるを得ない。戦場でロシアに勝つのは不可能」
アメリカ・バイデン大統領はウクライナ支援を改めて呼びかける見通し

一方、ウクライナの首都キーウを電撃訪問した、アメリカのバイデン大統領。
極秘だったその詳細が明らかになりました。
バイデン氏はポーランドの空港に到着後、目立たない形で駅へ移動。列車で10時間近くかけてキーウに入ったといいます。ワシントンから同行を許された記者は2人だけ。キーウ到着まで、携帯電話は没収されていたということです。
バイデン大統領
「この国の独立と主権と領土の一体性を守るために、揺るぎない支援を示すためにここに来ました」

バイデン氏はこのあと、移動先のポーランドで演説を行い、ウクライナに対する各国の支援を改めて呼びかける見通しです。