山形県上山市では今、伝統野菜「小笹うるい」の収穫作業が盛んに行われています。

上山市小笹地区。小笹うるいは、自然豊かなこの地域で明治時代から栽培されている、伝統野菜です。

4年前、小笹うるいは、国が品質を高く評価した農産品などを「知的財産」として保護する制度地理的表示GIに登録されました。

小笹うるい部会部会長・鈴木憲一さん「白根が最低でも10センチ以上ないとダメです。(Q基準が高いんですね)高いです。レベルを上げていいものを出して、喜んでもらうという形にしていきたい」



生産者の鈴木憲一さんです。

小笹うるいは、根の白い部分の独特のぬめりとシャキシャキした食感、そして、えぐみの少なさが特徴です。



報告・棚橋祐太「本当に爽やかです。ぬめりのある食感がありながら新鮮な味が広がっていきますね」

今は、ハウスものの最盛期。

冬場に春を感じてもらおうと、丁寧に栽培を行っています。

小笹うるい部会部会長・鈴木憲一さん「温度管理、土のかけ方とか株の作り方とかに気をつけて作っています」

コロナ禍で出荷先の旅館や飲食店の営業自粛が相次いだことで、需要が減り価格が落ちるなど、厳しい状況が続いてきました。それでも鈴木さんは、地域の宝を将来に残したいと強い想いを持っています。

小笹うるい部会部会長・鈴木憲一さん「うるいを作っている人も少なくなってきているんですけれども、これだけのおいしい小笹うるいを後世にずっと残して、そして仲間を増やしたい、そういう気持ちでいます」

ハウスものの小笹うるいの収穫は4月上旬まで続き、その後、露地ものの収穫が始まるということです。