上村彩子キャスター:
一般企業のときもSE=システムエンジニアとして働いていたそうです。さらに小山さんは2011年のときに東日本大震災で被災した経験があります。自宅が流されてしまって避難所や仮設住宅での生活を強いられ、避難所では弟さんと将棋を打っていました。

小山怜央さん(当時を振り返って)
「将棋がなかったら避難所生活でもやることがなかったが、熱中できることがあったのは良かった」

現在、自宅には震災のときに流されてしまった家の土台からお父さんが拾ってきた将棋大会のトロフィーがあるんだそうです。よく見ると傷がついてあるんですが、自宅に飾っているということでした。

――小山さんの強さについて…

将棋ライター 松本博文氏
「年齢を重ねるごとにプロになるのは難しくなる。その中でも諦めずに挑戦し続ける姿勢がすごい。AIを駆使して強くなったのは現代ならでは」

<アマチュア棋士がプロ棋士になるまでの道のり>

【プロ棋士編入試験を受ける条件】
直近の公式戦で10勝以上、かつ▼勝率6割5分以上の成績を収めたアマチュアなど

【プロ棋士編入試験】
プロ棋士5人と対局して3勝すれば合格
→この制度でプロ棋士になったのは過去2人のみ

小山さんのように奨励会を経験せずにプロ入りするのは戦後初めてだということです。