

「あそこが居酒屋になったのでここはシャッターが全部開きました(いままでと全然違う?)若い方が開業しているので活気があるというかお店やっているというのが皆さんにわかってもらえると思う」
この5年間で、居酒屋やカフェ、整骨院など少なくとも20店舗がオープンしました。
そのうちの一つが以前は旅館だったこの建物です。
築40年以上経っていますが、中に入ってみると旅館の趣を残しながらリノベーションされたあたたかな空間が広がります。
埼玉県から移り住んだ前田智子(まえださとこ)さんが物件を買いとり、現在は市内の看護学生が暮らす女性専用のシェアハウスとして運営しています。
もともと宿を開きたいと思っていたところ、織井さんに物件を紹介してもらい、即、決断したといいます。

「東京と違ってまだ(物件の)情報が少ないので表に出てこないものだったり、そんな中で織井さんはご自身の投資も含めて街中に対して積極的にアクションしてくれる不動産屋さんがいるのは本当に心強かった」
「ここのものは地域の方々がシェアハウスでぜひ使えたらということで持ってきてくれた」
ベッドやタンスなどの家具の多くは、近所の人たちから譲り受けたもの。
部屋の壁も地域住民の手を借りて完成させるなど、周囲のサポートも大きかったと話します。
「小さな街なのでいろいろな人たちが思いを持って動いているとそれを見て応援してくれる方がたくさんいる、この場所や今の私がいるのは地域の方がいてくれたから」
一方、こちらは、高齢者や障がい者の訪問介護などを行う会社。
2019年に、かつてスポーツ用品店だった場所にオープンしました。
社長は市内出身で、地域の発展のためにと、この場所を選んだといいます。

(みかづきケア・下平竜也社長)
「商店街はガラガラだなとさみしいなと思っていた部分はある、人の通りがあって人目につくので宣伝としてもここに店を出すというのは効果があったと思う」
駅前商店街の活性化に向けて、所有者と出店希望者のニーズに寄り添い、両者をマッチングさせる織井さん。
50年後を見据え、地域や行政とともに新たな街づくりをしていきたいと意気込みます。

「全部を壊して作るのではなくて使えるものは使って再利用していく、後世に残したいというか自分の街はこうだったと感じてもらいたいし街にいって体験してもらいたい自分たちのためだけでなく次の世代に残すような街になれば」