肺がんが脳に転移してしまい、実際にサイバーナイフで治療を受けた70代の女性にも話を聞くことができました。
【新潟脳外科病院放射線治療科 丸山克也部長】
「腫瘍のある1.5センチほどの範囲ですね。ここをめがけてピンポイントで治療を行っています。半年後にMRIで同じ場所を見てみますと、もともと転移があった場所は少し黒く点で見えていますけれど、腫瘍としてはほとんど見えない状態」

【新潟県新発田市在住 70代女性】
「ステージ4で難しいと言われて、手術もできないと言われたときは本当に絶望的で…。いい先生に巡り合い、いい機械に巡り合って、大変幸せだと思っています」
サイバーナイフのもう一つの特徴が、放射線治療による副作用を減らせることです。これまで脳腫瘍の治療では、全脳照射といって脳全体に放射線を当てるのが一般的でした。
【新潟脳外科病院放射線治療科 丸山克也部長】
「ピンポイントで腫瘍のところにたくさんかけても、周りの正常な細胞にはあまり当てないということができるようになりましたので、患者さんにとって非常に安全な治療ができるようになったかなと思う」

脱毛や吐き気が最小限に抑えられる特徴を、実際にサイバーナイフで女性も実感したそうです。
【新潟県新発田市在住 70代女性】
「5円玉くらいの円形の脱毛が3か所、4か所出るだけで、主だった見た目では分かりませんでした。普通の日常生活と全く変わりなく…」

原則的にサイバーナイフの治療費は保険適用で、新潟脳外科病院では脳腫瘍以外の部位の治療にも順次拡大しているということです。
【新潟脳外科病院放射線治療科 丸山克也部長】
「サイバーナイフであれば、従来、治療が難しかった複雑な形の腫瘍や、腫瘍が複数ある場合、こういった治療でも可能になってきていますので、我々もどんどん新しい治療に挑戦していければと思っています」
技術の進歩で身体への負担が少ない医療が確立されています。みなさんも、まずは検診を受けて、自分の“からだ”と向き合ってみませんか?