「毒ガスの方程式を忘れるということは、戦争人間であったということを忘れることになる。忘れろと言われても忘れない。忘れることができない」
広島県・竹原市にある大久野島で旧陸軍の毒ガス製造に従事し、戦後、“加害の歴史”を証言してきた藤本安馬さんが2022年12月11日に96歳で亡くなりました。
戦後は毒ガスの影響で患ったガンと戦いながら証言を続けてきた藤本さん。
「毒ガスを作って中国人を皆殺しにする。これを当たり前だと思う人間になってしまっていたんだ」
亡くなるおよそ7か月前、記者に語った言葉。
藤本さんが77年間、心に持ち続けた想いとはー。
最後の証言をまとめました。