「製造から販売までできるのは とても魅力的」

(義ハム・首藤義文さん)「始めたときは教えてくれる人がいなかったので、悪戦苦闘しながら自分の指を切りながらがんばっていました」

5年前にUターンで豊後大野市に帰ってきた首藤義文さん(32)。体力的に廃業を考えていた先代の須藤良三さんが1人で完成させた手作りのハムに魅せられ、事業を引き継ぎました。

(首藤義文さん)「仕事っていうのは自分の作ったもので、だれかに喜んでもらうためのもの」と言われた。作るところから売るところまでできるのはとても魅力的だなと思って」

ハムやソーセージの原料は「米の恵み」という県産ブランド豚です。須藤さんの教えを守り、保存料や増量剤は加えない低アレルゲンと肉本来の旨味にこだわっています。

(首藤義文さん)「まだまだ、師匠の味に追いつかないねと言われたこともあったんですけど、作るなかでのポイントや注意点が見つかってきたので今では自信を持っておすすめできる味になっています。親しみがあって人に教えたくなるような商品を作りたい」

社会を支える役割だけでなく経営者の思いも守る事業承継。普及に向けた課題もある一方で、地道な取り組みによる成果も着実に出ています。