専門家に聞いたところ、直接的な原因は分からないとした上で、二つの要因を上げました。
マイワシの大量漂着の原因として考えられるまず一つ目は『雪解け水による海水温の急激な低下』です。

【上越市立水族博物館うみがたり 飼育スタッフ田原浩之さん】「筒石漁港の近くに川が流れています。丁度この時期は雪解け水が流れており、雪解け水の流入によって海水温が低下する」

海水温の急激な低下によって、マイワシが弱ってしまい漂着したのではないかという説。

そしてもう一つは『捕食生物に追われた』という見立てです。

そもそもイワシは大きな群れで海の表層を回遊し、エサを求めて浅瀬まで移動します。

【上越市立水族博物館うみがたり 飼育スタッフ田原浩之さん】「そうしたときに、イワシを捕食するブリやスズキ、また外海にはイルカもおりまして、そういった生き物などに追われて、パニックになって漂着したということも考えられます」
実際、地元の漁業関係者によると…

【上越漁業協同組合筒石支所 池亀英之事務長】「イルカが騒いでいるなという話は聞きました。河口付近で近いところで泳いでいたという話は聞きましたけど」

イワシの回遊ルートにたまたま捕食生物がいた可能性があり、海水温の低下など様々な条件が重なって今回の大量漂着に繋がったのかもしれません。
漁業関係者によりますと、今のところ漁への影響は確認されていないということです。
撤去作業の完了は未定ですが、漂着の原因が分からないため、新潟県では、漂着したイワシを持ち帰ることは止めるよう呼びかけています。
