実はこちらのカフェ、もともと中込さんの両親が営んできた「珈琲店 イタリア」でした。


中込洋子さん:
この椅子3脚は、当時両親のお店でカウンターの椅子が壊れた時に兄が作ってくれたイスで、閉店したときに母が大事にとっておいてくれたものを、このお店でもまた使おうと思って使っています。昔の物も少しずつ取り入れながらやっている


1974年に開業し多くの人に親しまれてきた店でした。


しかし前のオーナーで父親の鶴田勝さんがすい臓がんで亡くなったのをきっかけに約14年前、惜しまれながら看板を下ろしました。


中込洋子さん:
お店を閉めた時に私たちきょうだいは何も手伝ってなかったんですよ。お店で使っていたものが全部残っていて、これどういう気持ちで片付けたんだろうなと思ったときに、だったら今私が母が元気なうちに店が再開できたら喜んでくれるんじゃないかという思いもありました。


スタッフ:
お待たせしましたイタリアンパスタです。

両親が営んでいたカフェの復活…。


看板メニューは当時の人気商品「イタリアンパスタ」です。


ほうとうのような太い麺とミックスベジタブルを入れてじっくり煮込んだ甘いトマトソースが特徴です。

昔懐かしの味を目当てに訪れる人も…。


昔の味を知る人:
そうです、昔を思い出しました。

昔の味を知る人:

主人と出会って最初に来たお店だったので一番印象には残っていました。パスタが思い出の味ですね。





昔の味を知る人:
さっそく行こうとなって。ミックスベジタブルの入ったソースが懐かしくて。新しいお店もいろいろ出ているがここが復活したのはとてもうれしい。


中込さん:
そんなに地元の皆さんにうちのお店は愛されてたんだなって。お店をやってみなかったら全然わからなかったこと。


母の益子さん:
イタリアンパスタがお客さんみんな好きで食べてくれたので絶対切らしちゃだめ。


中込さん:
きょう切らしてしまいました…


この日は母親の益子さんがお店を訪れました。


中込さんの母 鶴田益子さん:
大好きでやりたかったけれど一人ではできない仕事です。諦めるように閉店して今も頑張ってやってくれているんで、それが何よりで主人も多分喜んでいると思います。

店を続けたくても続けられなかった両親の想いをあらたな形で令和の時代につないでいきます。


カフェ イタリア セカンド オーナー 中込洋子さん:
両親のお店が皆さんに親しまれていたように、私たちの年代ってちょっと気軽に行けるお店、ゆっくりコーヒー飲みたいときに使えるお店があまり無いので、そういう方たちが来てほっとするお店を続けていきたい。