(渡辺明棋王)「座布団はお変わりはないんですよね?」(スタッフ)「これ将棋連盟のやつなんですよ」(渡辺棋王)「そうなんですか?」

渡辺棋王が気になったのは、フカフカすぎる座布団。

(スタッフ)「ちょっと変えます?、じゃあ普通のやつ」(渡辺棋王)「こっちの方がいいです」

そして迎えた、決戦当日。

着物姿の両者が盤の前で対峙し、はじめに先手と後手を決める振り駒(ふりごま)を行いますが…。

歩(ふ)が2枚、裏側のと金(ときん)が2枚で振り直しに…。

2回振り直して、藤井五冠が先手と決まりました。

大盤解説で訪れていた長野市出身の田中悠一(たなか・ゆういち)五段に解説をお願いすると…。

「(駒が)重なっちゃったら無効とかなので、そういうのはたまにありますけど、2回(振り直し)はけっこう珍しい気がしますね、特に五番勝負は1局目の比重が大きいので、藤井さんとしては先手番となったこの1局目は何としても獲りたいはずです」

勝負は互い得意とする居飛車の角換わり腰掛け銀の戦形となり、午前中はハイペースで進みます。