“ICBM”の発射施設を調査の可能性も 専門家が指摘
気球が飛行していたモンタナ州には、空軍基地があり、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射施設が点在しています。

「偵察用の気球」だとしたらどんな狙いがあるのでしょうか。

防衛研究所 高橋杉雄さん
「電波をとったり写真をとったりして送信するということではないか。中国も今、ICBMの基地をつくろうとしているので、そういう基地がどういう形で電波のやりとりをしているのか、そういうところを調べようとしていた可能性はある」
アメリカ側は危険性などを考慮し、気球を撃ち落とさない判断をしていて、中国側には「この問題を深刻に受け止めている」と伝えたとしています。
これに対し、中国外務省の報道官は「関係報道に留意し、状況を確認しているところです。強調しますが、事実が判明する前の憶測・誇張は問題の適切な解決に役立たない」と話しましたが、その後、中国政府は「この気球は中国から来ている」と認めました。

その上で「気球は、民間の気象などの研究に使われていて、風の影響で航路を大きく外れた。不可抗力でアメリカに侵入したことに遺憾の意を表明する」としています。