雪山の危険 命を守る「三種の神器」とは

喜入友浩キャスター
バックカントリースキーについては多くのスキー場がコース外への立ち入りを禁止しています。一方で私有地ではない誰もが利用できる「山岳エリア」を滑ること自体は禁止されていません。

ただ、自然のコースには危険が潜んでいます。滑る前に所管の警察署に登山届を提出した上で、十分な装備の用意が必要です。

森山健吾さんに伺ったところ、バックカントリースキーは「必ず複数人で行くこと」とした上で、持っていくべき“三種の神器”があるといいます。

(1)ビーコン(無線機)
(2)プローブ
(3)ショベル

山本恵里伽キャスター
ショベルはわかりますが、ビーコン、プローブは初めて聞きました。

喜入キャスター
そういった方は多いと思います。流れで説明すると、仲間が雪に埋まってしまったとします。まず、▼ビーコンと呼ばれる無線機で仲間の位置を探します。そして▼プローブと呼ばれる長い棒を雪にさして場所を特定し、▼ショベルで掘るという流れです。

ただ、雪に埋もれてから18分を超えると生存率が急激に低下するので、この一連の流れをとっさにできるようにする備えも必要になります。

山本キャスター
時間との戦いというわけですね。では、万が一自分が埋もれてしまった場合は?

喜入キャスター
まず雪崩に巻き込まれているときは、泳ぐように、雪を這うようにして雪の上に浮上することをまず目指します。雪の流れがちょっと収まってきたら呼吸空間を確保することが大事です。口の前に両手で空間を作る、もしくは腕をクロスしてリュックのショルダーをつかんで腕全体で呼吸のための空間を作ることが必要です。

山本キャスター
まずは雪崩に遭わないようにすることが第一ですから、天候や山のコンディションを把握し、少しでも危険だと感じたら立ち入らないようにすることが必要だと思います。