有名ブランドの化粧品の偽物をフリマサイトで販売したとして中国籍の男らが逮捕された。取材を進めると、背景にあったのはSNSアプリを悪用した「中国版闇バイト」ともいえる犯罪グループの新たな手口だった。

「高級コスメの偽物」販売容疑で中国籍の男2人を逮捕

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 1月31日、医薬品医療機器法違反の疑いで、埼玉県に住む中国籍の自称会社員の范哲熙容疑者(30)と、自称留学生の陳飛容疑者(30)が逮捕された。
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 警察によると、2人は去年12月、フリマサイトで「資生堂」の化粧品の偽物を販売した疑いが持たれている。偽物は正規品より2000円以上安い値段で売られていたが、正規品が売りにしている保湿効果がある一部の成分が含まれていないという。

 今回、偽物が出回っていたのは資生堂が展開するブランド「NARS」のパウダー。正規品にはテカリを抑えてメイクを長持ちさせる効果があるとされ、1つ5000円以上する高級コスメとして人気があるという。
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 しかし、ネット上にはこの商品の偽物が溢れているという書き込みがあった。

 【ネット上に投稿された書き込み】
 「NARSのパウダー買ってみたけど偽物だった」
 「偽物掴まされた。ぜったい許さない」
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 取材班がフリマサイトを調べてみた。

 (記者リポート)
 「正規品では6000円近くする商品なんですが、2000円以上安く、新品として販売されている商品もあります」

 正規品は定価5830円(税込み)。高級コスメということもあり4割引きでの販売は考えにくい。