魚の胃袋から取り出される大きなポリ袋。この衝撃的な写真は、山形県庄内地方の飲食店で撮影されました。

魚は体長70~80センチ、重さ約12キロの「アンコウ」で、店の人がさばいていたところ見つかったということです。

この店の人によると、このアンコウは3匹仕入れたうちの1匹で、胃袋がパンパンに膨れ固く、さばいたところ小さなサッカーボールほどの大きさのポリ袋の塊が出てきました。

胃袋には消化しきれなかったエビがありましたが、ほとんどスペースがなく、アンコウはほとんど物が食べられなかったのではないかと話します。

魚をさばいていた店の人は「これが海のリアルだ・・・」と思ったということです。

2018年海洋ごみは全国で約3万トンを回収  しかし、海を漂うごみの対策は難しい現状

近年問題になっている、海洋ごみ。
全国的に沿岸部でのクリーンアップ活動が行われ、山形県によりますと2018年度に全国では海岸などから約3万トンが回収されました。山形県ではこの年、約1900トンが回収され、昨年度は約1675トンが回収されています。

一方で、海岸にたどり着かない、海中を漂うごみについては回収が難しいのが現状です。

山形県では2020年度から環境省の補助金を使い漁業者の網にかかったごみの処理について補助を行っています。また、山形県鶴岡市では、地元の自治会などにより、ダイバーが海中のごみを回収したり、底引き網漁船で海中のごみを回収したりしています。

しかし、海中のごみの回収には船やダイビングといった専門技能が必要となり、容易なものではありません。