日本周辺で活動を活発化させる中国軍。2022年、全国で中国海軍の艦艇が領海侵入したケースは、いずれも屋久島沖で、4月、7月、9月、11月、12月と、あわせて5回でした。

そして2023年になっても2月12日未明、再び屋久島沖の同じ海域の日本領海に中国測量艦が侵入しました。

2023年2月12日未明にも屋久島沖に侵入
2月12日の領海侵入ルート
2月12日の領海侵入ルート
2月12日の領海侵入ルート



なぜ屋久島沖ばかり相次いでいるのか?謎を解くカギは「潜水艦」と「水温」、そしてもうひとつのキーワードでした。

■1年で5回も領海侵入「庭先を荒らされている気持ち」

屋久島に暮らす瀬山哲矢さん(49)。島で20年近く漁業を営んでいます。


(瀬山哲矢さん)「祖父の時代から漁業やっている。いい漁場」

到着したのは、鹿児島県の屋久島から南西に10キロ、口永良部島から南に20キロ余り離れた日本の領海内です。


(記者)
「この周辺が中国の測量艦が頻繁に航行するルートです」

黒潮の恵みを受け、トビウオなどが獲れる豊かな海。この海域では2022年、中国の測量艦の領海侵入が5回確認されました。

屋久島沖の領海に侵入した中国軍測量艦


国際法では、外国船が領海に侵入しても、沿岸国の平和や秩序に害を与えなければ航行できる「無害通航」が認められていますが、防衛省は「中国海軍が日本周辺で活動を活発化させている」として、相次ぐ侵入に警戒を強めています。


(瀬山哲矢さん)「測量艦が入って来るとやっぱり不安。自分たちの庭先を荒らされるような気持ち」

いつも屋久島沖という領海侵入の目的は何なのか?