福島市の運転免許センター。

こちらには、1日20人ほどの高齢者が免許更新に訪れます。

70代男性「(年々反応が)遅れてきている。(高齢者教習で)車で段差を登ってください、停車してくださいと言われるけれど、なかなかできない」

なかには、体の衰えを感じながらも運転しなければならない人も・・・。

70代女性「(福島市の事故を見て)自分も危ないなと思った。(運転を)やめようかとも思ったけれど、生活できなくなる。交通の便が悪い」

県警によりますと、県内の75歳以上で免許を自主返納した数は、2019年がおよそ6000件とこれまでで最も多くなりました。

背景にあるのが、その年、東京・池袋で起きた当時87歳の男による暴走死亡事故です。それ以降は、減少に転じ、免許返納が進んでいないのが現状です。

免許返納を後押ししようと、県警では、新たな取り組みを始めました。

これまで、運転免許センターと警察署でしかできなかった免許返納を、今年から南相馬市や田村市など、一部地域では、交番や駐在所でも受け付けるようにしました。

南相馬警察署太田駐在所・大島義裕巡査長「身近な交番や駐在所で運転免許証の自主返納ができるということは申請者の利便性の向上につながる」