開幕から約1か月。今や世界から注目を浴びている、令和のミスターパーフェクト・佐々木朗希(20)。その佐々木と同じ2019年に、ドラフト2位でロッテに入団した佐藤都志也(24)は、‘‘打てるキャッチャー‘‘として昨年6本塁打を放ち、強打の片鱗を見せた。プロ3年目の今季は、その持ち味を買われ、本職のキャッチャーではなくファーストで初の開幕スタメンを勝ち取った。

本職ではない“ファースト”での開幕スタメン

「ファーストっていう所を監督から提案されてからこういう風に出させてもらってますけど、その期待に応えられるようにバッティングを生かしながら、出ていない選手の分もやらなきゃいけないなという責任感もあります。何よりもチームが勝つことが大事だと思っているので、そういった所で少しでも貢献できればなっていう風には思ってます」。出場機会が増えた今季、持ち味の打撃で活躍を誓う。

一塁からも捕手の「目配り気配りは忘れずに」


“キャッチャー”として

ただ、本職であるキャッチャーとしての心構えも忘れてはいない。現在ロッテの先発ローテーション6人うち、石川歩(34)、美馬学(35)、佐々木朗が登板する際のキャッチャーは高卒ルーキーの松川虎生(18)。小島和哉(25)、ロメロ(31)、二木康太(26)は佐藤がマスクをかぶり、2人体制でシーズンを戦っている。
「松川もいいキャッチャーですし、(松川が)できないことをファーストで自分がカバーできていければいいかなって思う所もあります。4月3日の西武戦で(佐々木)朗希が6回途中までノーヒットピッチングしているときに、やっぱり若いバッテリーであそこまでやるっていうのはなかなかできない。ヒットを打たれた後に、動揺とかすると思うんですけど、キャッチャーがタイムを掛けられる時間、回数も決まっていますし。ファーストからだったら声は何回でも掛けれるんで、そういったキャッチャーとしてっていう所の、目配り気配りは忘れずに。キャッチャーがフィールドに2人いるっていう感覚ぐらいでやっているので、キャッチャーだからキャッチャーじゃないからっていう枠にとらわれないで。自分もキャッチャーの1人として声を掛けにいくっていうのは良さでもあるのかなと思っているので、常日頃からやっていけたらいいかなっていう風には思いますね」。
ファーストでも、グラウンド上の“2人目のキャッチャー”として、チームを勝利に導く。

■佐藤都志也(さとう・としや)
1998年1月27日生まれ、24歳。福島県出身、聖光高~東洋大 右投げ左打ち。“打てるキャッチャー”‘として2019年にドラフト2位で入団。入団1年目には開幕1軍に抜擢され2年目の昨季は62試合に出場し打率.205、6本塁打、18打点。楽天とのクライマックスシリーズ1stステージ第1戦では9回に代打で出場しサヨナラヒットを放った。