1月2日、福島県郡山市の市道交差点で、乗用車が軽乗用車に衝突し、軽乗用車が炎上して家族4人が亡くなりました。

乗用車を運転していた福島市の会社員の男(25)は過失運転致死の罪で起訴されていて、起訴状などによると、被告は交差点に気づかずに進入し、優先道路を走っていた軽乗用車に衝突したとされています。

どうすればこの悲惨な事故は防げたのか?
今回はこの事故を交通事故鑑定人に分析してもらったところ、交差点の構造上の問題点や、車の「ある機能」を使っていなかった可能性が浮かび上がってきました。

交通事故鑑定人・中島博史さん「条件がそろっていれば回避できた事故だったと思います。残念です」

こう話すのは、交通事故鑑定人の中島博史さんです。

中島さんがまず指摘したのは、事故現場の交差点の構造です。

中島さん「事故現場は、加害車両側から見ると下っていって、交差点の位置が一番低くなって、その先が高くなっているという状況」

中島さん「平らになっている、交差する道路のところがヘッドライトでは照らしにくい構造になっていた」

中島さん「下り坂の先が上り坂のような状況なので、スピードを落としてまた上り坂でアクセルを踏むことをあまりやりたくないという心理も働いた可能性がある」

事故を受けて、現場では警察が一時停止の標識を新たに設置するとともに停止線を引き、一時停止を義務化しました。

中島さんは、この一時停止の標識があれば事故を防げた可能性が高いと話します。

中島さん「一時停止の標識があれば、赤で警告として表示される標識なので、見落としづらいし、明確に自分の側が止まらなければいけないと確認できる」

中島さん「一時停止の標識があれば防げたと思います」

さらに、事故を防ぐために必要なことが、もう一つあるといいます。