“寝だめ”は逆効果!

柳澤教授は、スマホを枕元に置くと睡眠時間や眠りの深さを計測できるアプリ『ポケモンスリープ』を監修しています。
アプリを使って8万人のデータを分析したところ、休日などにまとめて寝る“寝だめ”は仕事効率が最も悪いことが判明しました。
不規則な睡眠習慣による経済損失は、日本全体で年間約1兆円と推定されています。

柳沢正史教授:
「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)」と言うんですけど、週末だけ“遅寝遅起き”ですごく長く昼まで寝ていると、自分で時差を作り出しちゃうんですよ。
それこそ金曜の晩に中近東あたりまで西へ飛んでいって、月曜の朝に東へ飛んで東京に帰ってくるような。だから調子悪くなるに決まっているんですよ。
寝だめをするなというよりも、普段から平日に十分な睡眠時間をとって、週末寝だめをしなくていいようにしましょうということです。

恵俊彰:
“早寝早起き”と“遅寝遅起き”はどちらがいいんですか?

柳沢正史教授:
「朝型の人」「夜型の人」は遺伝子レベルで決まっています。
また、年齢によっても変化します。子どもは朝型で、思春期から20歳ぐらいにかけて平均2時間ぐらい夜型化します。
そこからだんだん朝型に戻っていって、50代~60代ぐらいになると朝型になって、後期高齢者になると超朝型になります。
「朝型」の人は“早寝早起き”が1番調子がいいし、「夜型」の人は“遅寝遅起き”の方がむしろいいということです。

睡眠は脳の重要な“メンテナンス時間”

恵俊彰
睡眠中は、脳は休んでいるんですか?

柳沢正史教授:
睡眠中も脳は働き続けています。
ノンレム睡眠の1番深いところでも脳の燃費はほとんど落ちないんです。
働き続けてメンテナンスを一生懸命やっているんですよ。
だから睡眠は無駄な時間だと思わないでください。もう脳が一生懸命メンテナンスをやっている時間だから絶対削っちゃいけない。

恵俊彰:
夢を見るときはどんな時ですか?

柳沢正史教授:
レム睡眠時に鮮明な夢を見るんですが、一晩に4、5回は絶対夢を見ています。
基本的には忘れるようにできているんですが、たまたま覚えていると「夢を見た」という状態になります。
実は覚えている夢は「嫌な夢」が多いと分かっているんですが、嫌な夢を見ることによって本当に起こる嫌なことの予行演習になるという学説もあり、悪い夢を見ることでストレス耐性がつくという論文も出ています。
悪い夢を見ること自体は気にする必要はないので、夢で良かったと思ってください。

(ひるおび 2026年9月11日放送より)
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<プロフィール>
柳沢正史氏
筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構 機構長
睡眠研究の世界的権威