“イージス誘致撤回”に揺れた街 残された複雑な思い
基地を誘致して活性化を図ろうとする自治体は少なくない。

2017年、政府は北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃するために、秋田市と山口県萩市に陸上配備型のイージス・アショアの導入を決定した。

2基で最低でも4000億円と言われ、安倍内閣の“爆買い”だと批判された。
萩市の建設予定地では、ボーリング調査も開始され着工寸前だった。しかし、迎撃ミサイルのブースター(推進装置)の落下地点を完全にコントロール出来ないことや、杜撰な現地調査が明らかになり政府は3年後、突如計画を撤回した。
地元の関係者に衝撃が走った。
本業は食堂経営の森田市議。議員になる前から誘致運動を強力に推進したひとりだ。

森田宗和 萩市議会議員
「消滅可能性都市ですから、萩市は。非常に厳しい。もし、イージス・アショアが今あったら、むつみ地区の人口、スーパーとか流通関係もできて、学校も子ども達も増えて良かった」
ハワイのアメリカ軍基地のイージス・アショアを視察した議員もいた。

美原喜大 萩市議会議員
「来てたら賑やかになっていたんかね。交付税は入るし、人口が増えればそれだけ交付税に跳ね返ってきますし」
建設が撤回された後にロシアがウクライナに侵攻した。そして2026年、アメリカのイラン攻撃が起きた。報復として、イランは周辺国のアメリカ軍基地を攻撃している。

長岡肇太郎 萩市議会議員
「軍事基地から攻めていくというニュースを見て、(イージス・アショアが)あって良かったのか、なくて良かったのか考えるところもある」

建設が始まれば、連日大型トラックが粉塵を上げて走ったに違いない幹線道路。この日も全く人が歩いていない。過疎は深刻だ。
今は何事も無かったかのように、元の静かな田園地帯の日常が戻っていた。














