あそこは仕事をしに行くとこ」――島と生きてきた半世紀

舳倉島はかつて、年間6000人が訪れる活気ある島でした。

海女漁の拠点として石川県の無形民俗文化財に指定され、夏にはアワビやサザエが水揚げされました。春と秋には350種類以上の野鳥が羽を休める渡り鳥の中継地としても知られ、全国からバードウォッチャーや釣り人が訪れました。

石川・輪島市出身の大角さんは、中学卒業後に舳倉島の海女になりました。夫婦二人三脚で「民宿つかさ」を切り盛りしながら、自ら海に潜り、新鮮な海の幸で宿泊客をもてなしてきました。

大角しのぶさん「どこにサザエがおるか、アワビがおるかって見ながら潜っている。海のきれいさとか分からないし肉体的にちょっと大変だけど海に入る方が余計良いみたい」

民宿の壁には宿泊客が贈ってくれた珍しい野鳥の写真や魚拓がたくさん飾られています。日本全国の人と交流を重ねてきた、半世紀分の記録です。