福島第一原発事故をめぐり、東京電力の旧経営陣3人が強制起訴され、二審も無罪が言い渡された裁判で、検察官役の指定弁護士は判決を不服として24日、上告しました。

この裁判は、東京電力の勝俣恒久元会長(82)ら旧経営陣3人が、福島県大熊町の双葉病院の患者ら44人を、原発事故の避難によって死亡させたなどとして業務上過失致死傷の罪に問われているものです。

3人は東京地検が不起訴処分としたものの、検察審査会の議決を経て、強制起訴されました。

1月18日の控訴審判決で、東京高裁は、争点となっていた国の地震予測「長期評価」の信頼性を否定したうえで控訴を棄却し、3人に一審と同じ無罪判決を言い渡しました。

判決を不服として、検察官役の指定弁護士は24日に上告し、今後は最高裁で審理されることになります。