柔道で五輪2連覇の大野将平(30・旭化成)と、リオ五輪銀メダリストの原沢久喜(30・長府工産)による柔道教室が22日、山口県山口市の維新大晃アリーナ武道館で行われた。市内の小中学生など約60人が参加し、最後には山口県出身の五輪メダリスト2人との夢の団体戦も開催され、会場では大きな歓声が上がった。

「大野将平次世代育成プロジェクト山口ジュニア柔道教室」と題し、山口市が主催。大野が同郷の後輩・原沢を誘い、地元での柔道教室が実現した。

大野は得意技の大外刈のポイントを実演し、足や腰などの使い方を丁寧に教えた。原沢は内股を披露。世界で活躍する2人の豪快な技に、保護者や関係者から「おぉー」という歓声が。

最後は大野自身が企画・提案した団体戦が開催され、選ばれた子どもたち10人と大野、原沢が対決するスペシャルマッチが行われた。大野、原沢は交互に子どもたちと対戦し、大野の試合中には原沢が審判を務めた。2人が子どもたちに胸を貸しながらの対決。それぞれ5勝の同点となり大将戦にもつれ込んだ。大将戦は大野と中平嵐士くん(小郡中・2年)の対決となり、大野は「甘やかすだけでなく、厳しさも教えたかった」と豪快に技を繰り出し、大野・原沢チームが勝利。

地元での柔道教室を終えた大野は「柔道のオリンピアンが継続して山口から出て、金の卵が出てきてくれたら嬉しい」と話し、参加した中平嵐士くんは「オリンピックを獲った人はスピード感が違う。オリンピックに出るような選手になりたい」と金メダリストとの対決を目を輝かせながら振り返った。