被告の歪んだ心理—「正論だからこそ気に食わない」
説教の途中で突如として激しい暴行に及んだ被告。法廷で再生された取り調べの音声データで、被告はこの時の心理を明かしています。
被告:「アルバイトのおれと正社員のおばさんとでは、できること・能力の差があるから、単純作業はおれみたいにできることが少ない人がやる方が効率がいいんじゃないかということを言われた。言わんとしてることは理解できるし、おれもそう思う。けど、けど……言ってることは正しいんだけど、だからこそ気に食わない。相手に対する不信感、嫌悪感。結局黙りこくったんです」
感情を言葉で伝えて解決する能力が欠如していた被告は、幼少期からのいつものパターンに陥ったと語ります。
被告:「相手と意見交換して落とし所をみつけて問題の解決を図る、そういう経験値が少ない。おれはおれで意見主張を分かりやすく伝える能力が稚拙っていうかうまくできなくて、結局おれの方がさじを投げる。もっと分かりやすい直接的な手段を行使する。小さい頃からそういうのばっかりで、他のやり方をよく知らないし。だからこそなのか頭は割と冷静でいることが多い。自分の不利益とか周りからの目とかどうでもいいことに思われて、相手を傷つけ屈服させることしか頭に残らなくなる。『もういいや、このおっさんぶっ飛ばしてもうやめよう』とおれの方から暴力をふるった」
店長に怪我を負わせてバイト先を飛び出した被告。法廷で裁判員から尋ねられた店長は、命拾いをした恐怖と、被告の「計画性」について口にしました。

裁判員:「相当なケガをしたが、その後殺人にまでエスカレート、被告の日頃の言動に心当たりはあったか?」
店長:「気が短くて頭に来たから『やってやろう』というみたいな状態だったら、僕は生きていなかったかも…。そうなれば交番の事件まで辿り着かなかったはず。拳銃を何とかしてやろうというのが前々からあったから、冷静な部分が残っていたのではないか」














