「いまこそ声をあげなきゃいけない」

証言を寄せた52人の中に1人、気がかりな人がいました。木村栄子さん。宮城県から4歳で満州に渡り、過酷な引き上げの経験を自ら寄せた人です。相馬市に住んでいましたが、東日本大震災の後、連絡が取れなくなったといいます。

山崎健一さん「11歳で敗戦で、ソ連軍が満州に侵入してきて、そして日本に逃げるまでの体験が、とにかく凄いんですね。で、それをこういう風に6ページ分にまとめて出した。この本ができてから、家族のところに、昔の住所のところに送ったんですよね。でも戻ってきちゃって、木村栄子さん直接には届いてないんですよね」

満州や朝鮮半島から引き上げてきた人や、広島や長崎で被ばくした人の記録も残されています。いずれも、南相馬や相馬に関係のある人たちです。

山崎健一さん「本当に戦争は身近に、80年前に南相馬であったわけですよね。だから、いま戦争なんかもうゲームのように考えてますけど、とんでもないことで、いまこそ声をあげなきゃいけないのかなって思っています」

証言を寄せた52人のうち、すでに30人以上が亡くなりました。世界ではいまも、戦争が続いています。日本を取り巻く環境も緊迫さを増していますが、山崎さんは、これまでの自身の活動も踏まえて、こう話しました。

山崎さん「世界の196の国の中には、軍隊のない国が、27ぐらいあるんですよね。軍隊を持たなくても国はやっていけるんだっていうふうな考え方を、世界中に広めないといけないと思います」