20年かけて集めた52人の証言

「ダダダダダッと機銃の音、ドドドーンと爆弾が爆発する音」
「私は防空頭巾を被り、耳を親指で、残る四本の指で目を覆って身を固くしていた」
「担架で血だらけになった先生が運ばれていくのを姉も目の前で見ていた」

これは、1945年8月に南相馬市で起きた「原町空襲」を、小学生で体験した人たちの記録です。「私の戦争体験 80年前、南相馬市でも戦争がありました」と題されたこの本には、戦争体験者の証言が、詳細に記されています。

証言を集め、記事を書き続けてきたのは、元高校教員の山崎健一さん(80)です。仕事の傍ら「九条の会」の活動を続け、身近な地域の戦争体験を会報の中で伝えてきました。20年かけて集めた証言は52人分。当時、大人だった人、子どもだった人、軍人や市民、あらゆる立場で、あの戦争を語っています。

山崎健一さん「やっぱり記録に残さないと、結局時間が流れれば何にもなかったことになってしまうんじゃないかなと思うんですよね。だから私は社会科の教員だったので、特に、起こったことをきちんと文字、あるいは映像などで記録に残さないと、結局は10年も20年も、50年も経ってしまえば、そんなことがあったのかどうかっていうこともわからなくなってしまう」