戦時下 国が“耳を鍛える”指示 解説付きのレコード「敵機爆音集」

ミカン栽培で有名な愛媛県八幡浜市。この地で監視にあたっていた人に話を聞くことができました。

井上為雄さん、98歳。当時は17歳でした。

元・防空監視哨員 井上為雄さん
「身に余るというか、光栄な話やな思って」

今でも大切にしているという手帳があります。敵味方問わず、あらゆる飛行機の図面を書き写し、必死に覚えたといいます。

元・防空監視哨員 井上為雄さん
「日本の飛行機でも、敵の飛行機でも、とにかく見逃しのないようにせないけんという気持ちが一番やったな」

実際に敵機を発見したこともあるそうです。

喜入友浩キャスター
「最初は目ですか?耳ですか?」

元・防空監視哨員 井上為雄さん
「やっぱりやな。爆音、爆音が先

喜入キャスター
「その後はどうするんですか」

元・防空監視哨員 井上為雄さん
「方向が分かりますけんね。そっちを双眼鏡で探して」

当時の国の調査によると、目と耳、どちらで最初に飛行機に気づいたか聞いたところ、約8割の監視哨員が「最初は耳だった」と答えたといいます。

視覚が頼りにならない夜間の空襲も多く、国は耳を鍛えることを指示しました。

こうしたレコードも発売されています。その名も「敵機爆音集」

「ボーイングB17D(爆音が流れる)」
「カーチスP40(爆音が流れる)」
(国立国会図書館 歴史的音源より)

機種や、高度ごとに飛行音や解説が録音されています。