中国のDeepSeek(ディープシーク)は、第2回資金調達ラウンドに向けた協議を再開し、80億ドル(約1兆2700億円)近くの確保を目指している。モノリス・マネジメント(砺思資本)が出資に向け協議している。非公開情報だとして匿名を条件に事情に詳しい関係者が明らかにした。

AIスタートアップのDeepSeekは先月、創業者の梁文峰氏が投資家に語った内容が漏えいしたことに不満を募らせ、資金調達を中断していた。関係者によると、同社は約5000億元(約11兆7000億円)の評価額で資金を募っている。

協議は継続中で、調達額や時期、投資家の顔ぶれなどは今後変わる可能性がある。中国誌「財経」が協議の再開を先に報じた。

DeepSeekは、AIモデル「V4 Flash」の投入で勢いに乗っている。同モデルはコストと性能の関係に対する市場の見方を一変させた。DeepSeek並みの低価格でも性能で劣るか、同等のサービスをより高い価格で提供する競合企業は生き残れない「DeepSeekデスゾーン」が生まれるとの見方も出ている。

同社は2025年初めにも、AI開発には巨額の費用が必要だとの常識を覆し、世界的に注目を集めた。

DeepSeekとモノリスにコメントを求めたが、直ちに返答はなかった。

現在は、自らコンピューティング資源の拡充にも乗り出している。新たに調達する資金の一部はデータセンターの整備に充てる。内モンゴル自治区では数十億ドル規模の費用が見込まれる大型施設を計画している。6日には、AIサービスを値上げする方針を利用者に通知した。

今夏初めに初の外部資金調達を完了した際、梁氏の純資産は2倍余りに増え、約360億ドルとなった。DeepSeekは同氏のヘッジファンド、ハイフライヤー(幻方量化)から派生して設立され、当初は同ファンドから資金面で大きな支援を受けた。

企業価値を約3500億元とした500億元の第1回資金調達ラウンドでは、梁氏も追加出資した。関係者によると、DeepSeekは今回、前回より高い評価額で、第1回と同程度の資金調達を目指している。

出資候補の一社であるモノリスは、AIモデル「Kimi K3」を開発したムーンショットAI(月之暗面)への投資で存在感を高めている。Kimi K3は、限られた予算で中国のAI技術が急速に進歩していることを示し、世界のAI業界や米テクノロジー株にDeepSeekと同様の衝撃を与えた。

モノリスは現在、中国のAIに特化する新ファンド向けに5億ドルの資金調達を進めている。

原題:DeepSeek Resumes $8 Billion Round With Monolith in the Running(抜粋)

--取材協力:Dong Cao、Dingmin Zhang、Manuel Baigorri.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.