「母親になれる自信がない」
24歳で結婚したAさん。社会人になってしばらくは30歳頃に結婚するつもりだった。しかし想定より早く結婚することになり、出産を現実的に考え始めたとき、不安に襲われたという。
IT企業で働くAさんの職場には、子育てをしながら働く女性社員がほとんどおらず、子どもができた女性は退職する事例ばかりだった。「このまま働き続けながら子育てなんてできるのだろうか、母親になれる自信がない」そんな思いを抱えていたそうだ。また、Aさんは専業主婦の母のもとで育った経験から、「母がしてくれたこと全部が子育てだとしたら、仕事との両立なんて無理だと思っていた」と振り返る。
しかし、「家族留学」で出会った家庭は違った。夫婦で育児休業を取得し、家事も育児も協力しながら暮らしていた。そして訪問先のお母さんから、「子どもを産むまでずっと不安だった」という率直な言葉を聞いた。
Aさんは参加後にこう語っている。「母親になれる自信がないと産んではいけないと思っていました。でも、産んでから一緒に成長していけばいいんだと思えました」。
「SNSではマイナスな情報ばかり目につく」
結婚3年目のBさん夫婦は、子どもを持つかどうか悩んでいた。周囲には子育て中の友人がほとんどおらず、SNSで目に入るのは育児の愚痴や夫婦喧嘩、家事負担への不満ばかりだった。Bさんは、「マイナスな面しか見ないと子どもを持つことをやめたくなると思った。だから子育てのプラスなイメージを持ちたかった」と家族留学への参加を決めた。
訪問した家庭では、生後6か月の赤ちゃんを育てる夫婦が、楽しそうに子育てをしていた。「子どもが生まれて夫婦仲が悪くなったことはない、むしろ以前より良くなった」そんな話を聞いたり、訪問先のお母さんから「生まれるまでは自分が子どもを好きになれるか不安だったけど、生まれてみたら本当にかわいかった」と聞いた。
Bさんは参加後に「育児の苦しさがないのではなく、楽しさが苦しさを大きく上回るのだと知りました」と振り返っている。一緒に参加したBさんの夫は、赤ちゃんと接した経験がほとんどなかった。しかし訪問先で赤ちゃんと過ごし、「赤ちゃんってこんなにニコニコしているんだ」と驚いたという。家族留学から帰宅した後には、自社の育休制度を調べ始めたとのことだった。














